本屋に立ち寄ったときに、ふと目に止まった本があった。
タイトルは「すごい左利き」
おもわず手にとってしまっていた。
何を隠そうワタシ自身が「左利き」だからである。
30年ちかくいわゆる“サウスポー”として生きてきた自分にとっては、このタイトルは「また馬鹿にして」とつい卑屈にとってしまうものであった。
よく昔から周りの人は
「すごいね」
「頭とかいいんだよね」
「天才じゃん」
と漠然としたイメージをワタシに伝え、
そのたびにプレッシャーや嫌悪感を感じる自分がいた。
ただ少し、その本に書いてあったことは私に違う印象を与えた。
そこには"左利き=右脳を使って物事を捉える人"ということで、その特徴や得意なこと、不得意なことを客観的にかつ事細かに記してあった。
もともとは左利きをお子さんにもつ人が参考とするであろう本ではあるが、むしろ左利きとして生を受け、右利き社会に生きづらさを感じる人間が自己肯定感を高めるためにこの本を読むのをワタシはオススメしたい。
特に印象的だったのは、「左利きは10人に1人の選ばれた才能」という言葉だ。
私にとって、それまでネガティブにしか考えていなかった聞き手への想いを、一発逆転するようなパワーを持った言葉に感じた。
いつか私にも子供ができたとき、もしかしたら左利きとして生まれてくるかもしれない。
その時はこの本を参考書としつつ、サウスポーの先輩として勇気付けられる親でありたい。